焚き火にかけたステンレスのシェラカップと、刻印が入った底面

シェラカップは直火で使える?焦げの落とし方と刻印が消えないわけ

シェラカップを買う前によく聞かれるのが、「直火にかけていいのか」と「名前を入れたら洗うたびに薄くならないか」の2つです。

結論から書きます。

  • 直火は使えます。 ただし空焚きと、黒いカップの強火には注意が必要です
  • 刻印は洗っても消えません。 インクではなく、レーザーで金属そのものを加工しているためです

以下、それぞれ具体的に説明します。

直火で使えるか

オリシェラのシェラカップは18-8ステンレス製です。ステンレスは熱に強く、焚き火やガスバーナーに直接かけられます。

ただし、いくつか気をつける点があります。

空焚きはしない

中身が空のまま火にかけると、一気に高温になります。ステンレスは高温になると虹色や茶色に変色します(これは「テンパーカラー」と呼ばれる酸化被膜の色で、サビではありません)。

水やスープが入っていれば、沸点以上には上がらないので問題ありません。火にかけるときは必ず中身を入れてからが基本です。

取っ手は熱くなる

ステンレスの針金の取っ手は、火にかけると当然熱くなります。素手でつかむと火傷します。

火からおろすときは、革手袋やトングを使うか、取っ手が火にかからない位置に鍋を置いてください。

ブラックのカップは扱いが違う

ここが重要です。ブラックは塗装です。

ステンレスの地肌にシリコン塗装をかけたもので、素材そのものが黒いわけではありません。そのため、

  • 空焚きは塗装が傷みます
  • 強火で長時間あぶるのも避けたほうが安全です

「火にかける使い方がメインならシルバー、見た目を優先するならブラック」というのが正直な線引きです。ブラックでもお湯を沸かすくらいはできますが、焚き火の中に放り込むような使い方はシルバーのほうが安心です。

IH・食洗機・電子レンジは?

可否
直火(焚き火・ガス) ◯(空焚きは避ける)
IH ✕
電子レンジ ✕
食洗機 △(シルバーは可。ブラックは手洗いが無難)

IHが使えないのは、18-8ステンレスが磁石にくっつかない材質だからです。IH調理器は磁力で鍋を発熱させるしくみなので、反応しません。

電子レンジは金属なので不可です。火花が出て危険です。

食洗機は、シルバーなら問題ありません。ブラックは塗装なので、高温・強アルカリの洗剤を繰り返し浴びると塗装の劣化を早める可能性があります。長く使いたいなら手洗いをおすすめします。

虹色の変色を落とす

使っているうちに、内側や底が虹色〜茶色っぽくなることがあります。前述のとおりサビではなく、加熱でできた薄い膜です。

落とすなら、クエン酸か酢が効きます。

  1. カップに水を入れ、クエン酸を小さじ1(または酢を大さじ2)ほど加える
  2. 火にかけて数分沸かす、または30分ほど置く
  3. スポンジでこすって、よくすすぐ

金属たわしや研磨剤入りのクレンザーでもある程度落ちますが、表面に細かい傷が入ります。傷にはまた汚れが付きやすいので、まずはクエン酸から試してください。

なお、変色は性能にはまったく影響しません。使い込んだ証として残しておくのも、ひとつの考え方です。

焦げ付きを落とす

スープを煮て焦がしてしまったときは、重曹です。

  1. 焦げが隠れるまで水を入れ、重曹を小さじ1〜2加える
  2. 火にかけて10分ほど沸かす
  3. 火を止めて、冷めるまで置く
  4. 木べらやスポンジでこすり落とす

冷ましてから、というのがポイントです。熱いうちに急冷すると変形の原因になりますし、焦げは冷える過程で浮き上がります。

ブラックのカップで焦がした場合も同じ方法で落とせますが、こするときは金属たわしを使わないでください。塗装が削れます。

サビについて

「ステンレス=サビない」と思われがちですが、正確にはサビにくいです。

  • 塩分や酸のあるものを入れっぱなしにする
  • 洗ったあと水気を残したまま重ねて収納する
  • 鉄のフライパンなどと擦れて鉄粉が付く(もらいサビ)

こうした条件が重なると、点状のサビが出ることがあります。

防ぐ方法は単純で、使ったら洗って、水気を拭いてから収納する。これだけです。

刻印は洗っても消えないのか

レーザー刻印は、インクやシールではありません。

シルバーのカップでは、レーザーで金属表面を局所的に加熱し、酸化させて黒く変色させています。色がついているのではなく、金属そのものの状態が変わっている状態です。

ブラックのカップでは、表面の黒い塗装をレーザーで削り取って、下のステンレス地肌を出しています。地肌が銀色〜うっすら金色に見えるのは、そのためです。

どちらも、

  • 洗剤で洗っても落ちません
  • スポンジでこすっても薄くなりません
  • 火にかけても消えません

削り取られる/変質しているので、原理的に「剥がれる」ということが起きないのです。

ただし例外があります。ブラックのカップで、金属たわしや研磨剤で強くこすり続けると、刻印の周りの塗装まで削れて境目がぼやけることがあります。塗装面はやさしく洗ってください。

刻印の位置は「内側の底」

オリシェラでは、カップの内側の底に刻印します。

外側ではなく内側なのには理由があります。

  • 底は平らなので、レーザーの焦点が安定して細かい線まで出せます
  • 外側の側面はカーブしているため、大きなデザインだと端が歪みます
  • 底は他のギアと擦れにくく、傷が付きにくい

飲み物を入れると刻印は液面の下に沈みますが、飲み進めるにつれて底から絵柄が現れます。この見え方が気に入って選ぶ人も多いです。

刻印できるのは直径60mmの円(600mlは直径80mm)の中です。実際にどのくらいの大きさで入るかは、シミュレーション画面で画像を入れればその場で分かります。

まとめ

  • 直火はOK。空焚きだけ避ける
  • ブラックは塗装。火にかけるならシルバーが安心
  • IHと電子レンジは不可
  • 虹色の変色はクエン酸、焦げは重曹
  • 刻印はレーザー加工なので、洗っても火にかけても消えない

長く使う道具なので、名前やロゴを入れておくと愛着も変わります。実物の刻印の見え方はトップページのサンプル写真で確認できます。

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